どもども、こんにちわ。ヒュー・グラントです。
これ、すぐ見たかったんだけど
「PERFECT DAYS」が素晴らしすぎて
役所広司さんが「平山さん」でありすぎて
違う役を演じている役所さんが受け入れられないんじゃないかと
そんな風に感じて、ほとぼりが覚めるのを待っていたのでした。
で、昨晩、ある方のツイートがこれのことで
うっわ。このままだとネタバレを見ることになってしまう!と
慌て気味に見たわけです。
で、昨晩見れてよかったと思ったので
背中を押してもらえて良かったなー感謝。と。そんな感じで。
見ながら、聖書に書かれてることとかも考えた。
刑期を終えた元犯罪者に対する
世間の人の、寛容さと不寛容さ。弱きをいたぶる者の存在。
真に真っ直ぐな心の人が、かえって生きづらい世の中の有り様。
小さな町で、すぐに広がってしまう噂。
弱者を「正義感」からいたぶる世の中。
「世間をわたっていく」とは。
主人公・三上ほどではないけれど
自分もかなり血の気が多い時代があって
「真っ直ぐな自分であれ」という思いが非常に強く
いろんな人とかち合ったり、喧嘩になったり、いじめをうけたり
なかなか「働く」ということが大変だったりしたこともあるので
三上の苦悩、受難が他人事ではなくて、心が傷んだ。
特に、介護施設での件は
実際、本当にあんな感じであって
「介護施設」という名であるならば
利用者さんはもちろん、様々な人に対し寛容な場所なのだろうと考えがちだけど
逆にそうではないというのを自分も沢山経験したので
心が真っ直ぐな三上には、なかなか酷な場所だったのではないかと
そのことがとてもとても良くわかって切なかった。
とにかく「カタギの世界」に馴染もうと努力する姿は
とてもとても胸を打つし、そんな三上の味方をしてくれる人たちの
心の暖かさ、寛容さ、親切さにも胸を打たれて。
受刑者がまた刑務所に舞い戻ってしまう現実は
受刑者が悪い場合ももちろんあるだろうけれど
そんな風に世間が「そうさせている」という部分も多いのだろうと思う。
そんな世間にも、正義があって、統計学的認識の歪みもあって
刑期を終えた人間が真っ当に生きようとするのを阻む。
一度、刑務所に入るような事件を起こしたものは「治らない」と。
先日見た「時計じかけのオレンジ」で
「治らないんだな」と思ったボクだったけれど
それは万人ではなく、治ろうとしている人もいるのだと肝に銘じて
受刑者全員に対して「治らない」と決めつけることを止めたいと思った。
また、自分を捨てた母親に対して抱く三上の感情も痛々しく
いつになっても、いくつになっても
母親はその人にとって本当に大きな存在なんだなと。
自分も、ほぼ母親に育ててもらってない人間なので
それでも母を愛し、求める気持ちが痛いほどわかった。
この映画は「身分帳」という
実在した男性を主人公にした小説が原案になっているらしい。
ぜひそちらもいつか読んでみたいと思う。
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