領域が違うんだ。

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ずっと前に見て「すごく良かった」という
あまりといえばあまりにもバックリとしすぎた感想しか
残っていなかったのだけども
その「すごく良かった」の度合いが「ものすごく」良かった感じといいますか
なにせ愛してやまない、ジョン・トラボルタの主演作であるし
彼の笑顔が見たい!という気分になったので
少し前に見たのだけれど、やばかったこれホント良かったこれ。

マイケルというのは、ミカエルとも読み
大天使ミカエルになぞらってる系という話もあるけれど
そこら辺も踏まえた上で
ジョン・トラボルタは天使の役ででています。

自分が再びこの作品を今見たのは
自分にしてみたら十二分すぎる最高のタイミングであり
多くのことに気付かされました。

トラボルタ扮する天使のマイケルは
パッとしない毎日を送っているらしき
新聞記者たち三人を自分のもとに呼び寄せて
自分をだしに使ってシカゴに向かう道中の話で
大好きなロードムービースタイルなのだけれど
とにかく天使のくせに全く天使らしくない。
とりあえず見た目が全然天使らしくない。

かろうじて立派な羽根が生えてるのが天使だなってくらいで
羽根を隠せばメタボなおっさんにしか見えない。

それなので
ただでさえ天使がいるなんて眉唾もいいとこなのだから
記者たちは、パッとしない毎日を変えたいばっかりに
適当に調子合わせてるだけで
ちっとも本物の天使だなんて思っていない。

それも十分わかっているマイケルなのに
”如何に自分が天使であるか”というようなことを
知らしめようとしたり
わからそうとしたり
そんなことは全くしなくて。
けれども、道中起こる様々な出来事の中で
じわじわと三人ともわかってきてしまう。わかっちゃう。
また、そのわかってきてる感じを、誰一人口にしない。

マイケルが本当に天使であるかどうか?というような会話は
三人にとって禁句に近い。
三人にはそれぞれの大人の事情があったから。
そしてなにより、いう必要がないくらい自然であったから。

そんなこんなで
マイケルは・・・とにかく天使であることをひけらかさず
無理にわからせようともせず
ありのまま、朗らかに素のままでいて
みんなをみるみるハッピーに導いていく。ハッピーにしていく。

隠してこそこそする必要もなければ
しらしめる必要もなくて
その姿と有り様に、ああー・・・ってなったのでした。

それともうひとつは
今回のエントリータイトルにしている
「領域が違うんだ」の話だけど
何やら天界?にはそれぞれの持ち分や領分があるらしくて
このセリフをところどころでマイケルは言う。

これはちょいちょい聞くところの
アメリカならではの「担当部署が違います」と言われては
散々たらい回しにされる的件にもちなんでるのかもしれないけど
ボク的には違うサインのように捉えられて。

彼は道中のアレコレを通して
自分にも領域があるが
皆にも領域があり、担当があるということを
じんわりと伝え教えているように見えた。

そして、その役割をあまりにもわからなくなっている場合に
半ば強制的に「そうさせる」ということをして
「そうすること」が自分を解放するのだと
身を持って体験させる、みたいなことをする。

ちょっと怪しさ満点の言い方で言えば
天使というような存在は本当にいて
でもボクらには見えないし
科学的に言ったら別のエネルギー作用の話かもだけど
とにかく、そのような作用の働きは存在していて
時に人は皆
なにかに急かされて、なにかに追われて
本来の自分の役割が見えなくなってることがあり
そこが見えなくなると、あれこれとうまく行かなくなり
うまく行かなくなると、何もかもがつまらなくなり
つまらなくなると、ますますうまく行かなくなるというような
そういうことってあって
四面楚歌的に追い詰められたり
終了フラグが立っているようにしか見えなかったり
何しろおしまいだー!(泣)ってなるんだけど
ちょいとその天使的作用が加われば
きゅっと、しれっと、さりげなく ”元の道” に戻れるものかもしれなくて

うまく言えてないけど
そんなようなことを伝えてくれる映画だったと思う。
謝るべき時に、きちんと謝りさえすれば変わること。
自分のできることを、照れずにやってみさえすれば変わること。

そういうことを、見せてくれて。
B級映画ということになるのかもだけど
とてもいい映画だった。
皆さんも機会があれば、ぜひ。
やさしいハッピーを感じることができますよ。

では、また。

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