真夏にサンタクロースの話もなんなんだけども
サンタクロースの件に触れつつ
信仰、ということについて書きたいな、とか思いまして。
まず、信仰とは何か。
信仰(しんこう、英語 faith)とは
神や仏などを信じること。また、ある宗教を信じて、その教えをよりどころとすること。
人やものごとを信用・信頼すること。
証拠抜きで確信を持つこと。またそれらを信じることを正当化する要因。
信仰のことを仏教においては「信心(しんじん)」と呼ぶことが一般的である。
「信仰」と書いて古くは「しんごう」と読んでいたこともある。
また比喩的な用法として、何らかの対象を絶対のものと信じて、疑わないことを指すこともある。
と、Wikiに書かれております。
とすると、昨日ボクが書いたエントリーを踏まえて行くならば
ボクは、ば~ちゃんを信仰している。というような言い方になるのかもしんないけども
みたいな触りから。
まず自分は5月初旬に精神疾患を発症して
今は・・・まだ8月初旬だから
まだたったの3ヶ月くらいしか経ってないのだけど
まだまだ身体疾患というか
全然完治はしていないけれども
随分と具合が良くなってきている方(と思っていて)で
いろいろ落ち着いて考えたり
つまり、自分の思考というものを取り戻すとこまでには
回復できたというところであるのだけど
発症してからしばらくは
正に地獄の苦しみだったといいますか
長く患ってる方からすれば
ちゃんちゃらおかしい程度かもしれないとは思えど
それでも自分にとっては
あんな状態もう二度と味わいたくはないというのがあって
初期はうつ症状というのが強くあったために
あの苦しみだったんだろうと思っているんだけど
基本的には、自分は鬱という病ではなく
強迫神経障害・不安障害・パニック障害・PSTD等による
社会生活及び、生活自体に支障をきたす程度の
心身症(肉体的な多岐にわたる不具合)に悩まされてますよ。というような
状況にあるのだけれども
とにかく、あのうつ症状の真っ只中の時の真っ暗闇具合と
自己喪失感・死への羨望・健全な思考の停止というような状態から考えると
今は天国くらいの気分すらするのであって
何が一番きつかったかというと
何もかも信じられない。
自分すらも信じられない。
世界のすべてが恐ろしく汚いものとして存在している。
というような部分でしか、生きていられなかったこと。
それ、しか、頭にない状態。
自己喪失感、というのは何も
そう感じて仕方がない、だけにとどまらず
本当に喪失してしまうのらしくて
短期間ながらも
何度となく自分で自分を殺しかねない場面があり
ちゃんと考えてるつもりで
その思考のベクトルはまったくもって不健全であって
前向きではないどころか
後ろ向きですらなく何もない状態。
働く意味もわからなければ
暮らしを立てるということに必要性も感じられず
生きている意味もわからなければ
食べなきゃならない意味もわからなければ
どのようなことにも価値を見出すことができず
何もいらない、自分すら、いらない。としか思えないというようなことで
何も食べない。何もしない。何もできない。
しかしどこかでやらなきゃならないことがあることはわかっているから
やろうとするのにやれないまま、そこに立ちすくんで我を失ったまま何時間も経過。
はっとして
やろうとするのにできないことに絶望し号泣。号泣。号泣。
泣きつかれて眠ったら何時間も眠り続け目覚めることができない。
やっと起きても地獄。心的な、地獄。
良いとも悪いとも判断できず
好きだったものを見ても聞いても反応ができないことに絶望。
嫌いだったものを見ても聞いても同じくで絶望。
あれは・・・あんな状態は・・・もう二度と嫌だ。と、本当に強く思う。
そこで話が変わるようで変わらないのだけど
サンタクロースの話に戻すと
自分が好きで見続けている海外ドラマの『GLEE』というのがあって
(フィン役、コリー・モンティス氏のご冥福を祈ります)
その中でゲイであることを貫かんとしている少年として
カートという子がいて
彼の最愛の父親が病に倒れた回のこと。
皆が彼の父親の回復を祈って歌を歌うのだけれど
彼はそのことを頑なに拒否。
何故ならば
彼は好き好んでゲイに生まれたんじゃない。という思いがあって
ゲイに生まれたからこそ味わってきた苦悩から
また、教会の多くはゲイを受け入れないということなども踏まえて
神様の存在を認めたくない、認めていない、というわけです。
この気持ちは、自分もとても共感できるもので
例えば
不慮の事故や、陰惨な事件に巻き込まれるなどして
愛する家族を失った人や
そのようなことの被害者などに向かって
『信じる者は救われる』とか
『この世に起こることは全て必然である』とか
『神の試練なのです』とか
『神は超えられない試練は与えない』などと言えるのか?
もし自分がそうなったとき、そう言われたら、どう思うか?
そのような考え方を持っているので
多くの宗教や信仰に対して、かなり強い懸念を抱いているし
コンディションによっては
劇中のカートのように嫌悪感すら感じたりもするから
カートが言った
『神様なんて、大人用のサンタクロースだ』
という台詞が胸に強く刺さって忘れられず。
そして結局、その回では
彼は友人たちの祈りを受け入れ(自分の苦悩をも受け入れ)
無事、父親も回復する。
神様を信じるというのでなくてもいい
対象はなんだっていい
とにかく何か形のない、何かを信じなければ
人はそんなに強くは生きられないのだ、というようなことで
締めくくられていたのだけど
ボク自身、今回の自分に降り掛かった事象から
『何かを信じる』ことが如何に人を生きさせるか、というのを痛感したし
本当に何も信じられないというのが
どれほどまでに人を絶望に突き落とすものかというのも味わったと思っていて
また、精神疾患、というのは
精神病の病症というのは深刻な状況にある場合
『そこ』に落とし込まれるようなものなんだな、と感じたんだ。
なんのせいかわからない。
きっかけや要因は、むしろ関係ない気すらしていて
ただあるのは、あの、何もかも信じられないということの絶望感の恐怖。
自分の場合
非常に無意識に
とにかく『かつて信じていたもの、好きだったもの』を見続けた。聴き続けた。
まったく無感動で、その無感動である自分に対して絶望しても
どんなにつまらないと感じても
どんなにくだらないと感じても
それでもとにかく、出来うる限り、繰り返し、あれもこれも手にとって見続けた。
かつて愛した音楽や映像や書物を。
それが良かったのかもしれない、と、今思っている。
少しづつ、少しづつ感じ始めて
少しづつ、少しづつ思い出して
心が、少しづつ、少しづつ、動いてきたのがわかった。
子供の頃好きだったもの。
希望を胸に抱いていたこと。
夢なんてのは、何ひとつ叶っちゃないけど
それでも、夢を持っていたこと、ワクワクドキドキしていたこと、感動していたことを
繰り返し繰り返し、無表情、無感動のまま
それこそなんだ
時計じかけのオレンジみたく、目を無理くりかっぴらいて、見せつづけた。自分に。
感動、というのは
心を動かす、ということで
それは、楽しいことだけでなく、悲しいことでも、辛いことでも、怖いことでも
とにかく心が反応する、大きく動く、ということ。
なにもかも、文字通り、なにもかも、信じられないというのは
心が停止することそのもので
人は心が停止すると、生きることを辞める方向に動き出すのだと思う。
子供の頃
不遇な境遇下にいたわりに
何故か奇跡的にサンタクロースが大好きで
プレゼントは、たまに会えるか~さんが持ってきてくれるのみだったけど
それでも、漠然と、サンタクロースの姿にワクワクしていた
あの感覚自体が、人を生きさせてるような気がする。
洗脳だか何だかわかんないけど
クリスマスソングは
とにかく聞いたらときめかずにはいられない、その、感覚。
スーパーヒーローを見るたびに
瞳孔が開くような、その、感覚。
かっこいいな、素敵だな、というストーリーや
人や話を聞くたびにドキドキしてくる、あの、感覚。
思わず体が動いてしまうような
大好きなサウンドのビートに触れるときの、あの、感覚。
そういうような感覚が
そんなこんなの繰り返しのおかげか
今はなんとか戻ってきたので
もうきっと大丈夫。まだまだ先は見えないけど、きっと大丈夫。と思ってる。
人はみな
そんなアレコレで心を動かすことが当たり前で
非常に無意識にそうなってる、てだけなんだろうけど
それが無くなったときは一大事。
だから、サンタクロースを信じる子供のように
サンタクロース・スピリッツを忘れないように
何もサンタクロースじゃなくたって
なんでもいい、とにかく好きなものにトキメキを。
自分が思うところの、信仰、というのは
そういうことなんじゃないかな、と、今そう、思ってる。
トキメキを支えに生きよう、という話じゃないよ。
心が動く感覚ってのを、保持していくことが
生きるということにつながるんじゃないかな、という話。
何かを見て聞いて、へえ!と思うこと
何かを見て聞いて、うぎゃーと思うこと
なんだって良くて、その、心が動くことの幸せを
これから大事にして行きたいな、という話。
人のことはわからないけど
少なくとも、自分が一番ヘビーだったときは
正に、その心すら動かなかったから。
神じゃなくていい。サンタクロースじゃなくたっていい。
綺麗なものでなくたっていい。
とにかく、心動くものに触れていく、その感覚を大事に
大好きだと思うものの存在を信じていく。
そういう意味でなら、信じるものは救われる。というのは
本当なんだな、と、そういう話でした。
どんどん心動かして、生きようと思います。
これからも、何としても。
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