月々980円で見放題の動画サイトHuluで
気ままにあれこれ見まくっているわけですが
今日見たものは
久しぶりに感想をちゃんと残しておこうと思って。
『わたし出すわ』
なんとも言えない鑑賞後感がありまして。
ざっとイントロダクション的なものを記しますと
函館のとある小さな町に
高校卒業後、東京に行っていたマヤ(小雪)が急に舞い戻り
高校時代に仲の良かった仲間を訪ね歩き
仲間たちの夢に次々と『わたし出すわ』と言って
資金提供をするお話なんだけども
自分も宝くじがあたったら系妄想をすることが少なくなく
その際に、こういう感じのことを思うこともあるんで
そういうことをした場合
提供された側はどうなるのか、というのが興味津々だったんだけど
やはり想像通りに
金に汚いと『それなりのこと』になるのねというのは
お約束的にしっかり描かれていたけれど
そんなに・・・こう・・・
思ってたほどの辛辣さというか
劇的なものではなくて
全体的に静かに淡々と描かれていて
逆になんとも言えない感じに。
自分は今の状態になる前までは
かなり向こう見ずな野心家であったし
それ相応に欲も深い方だったと思うのだけども
病気になってからというもの
所謂物欲的なものであるとか
『かくあるべし』みたいなものは確かにまだあるけど
前から比べたら
物凄く減ってしまったように思っていて
それがいいことなのか悪いことなのかは
自分にはわからないけれど
一度、ひどい抑うつ症状になった時に
夢や希望などが根っこから
木っ端微塵に壊れたせいか
絵に描いたような贅沢な暮らしとか
セレブリティ的な名声や財力や
権力みたいなものには
ほとんど関心がなくなってしまい
つまり、『成功者』という言葉から連想するであろうイメージ図が
以前とはまるっきり変わってしまったため
金もないのに
めちゃめちゃ劇中の小雪に感情移入した感じで。
あと、小池栄子もすごく良かった。
『お金で買えない価値がある』とか言う
なにかのCMのキャッチコピーじゃないけれど
地位や名声や発言力などの社会的パワーにも
ゴージャスな調度品や金品にも
前ほど欲する気持ちがなくなっていて
寧ろどちらかというと
それらには若干恐怖心すら抱くようになっている気もするくらいで
なんと言えばいいのかわからないけれど
自分で捌ききれる分だけあればいい。
というような感じになっていて。
しかしお金というものは
アレばあるほど欲しくなり
その流れで足りなくなってしまうものという質を持つのも知っているので
実際手にしたら、わかったもんじゃないけども
食う寝る処に住む処。
たまの気晴らしができて
小さなコミュニティの自分の手に追える人数に貢献できたりして
自分らしさのあるがままの
自分の流儀で暮らせること。コレが一番の幸せで。
今こういう本をKindleで読んでるんだけど
コレに書かれていることとも通じるような気がしたり。
医療という技術や知識もお金も
真の自分を取り戻さなくてはならないというような
『いざ』という時に必要なものであるというのが基本で
それ以上は、必要ないのかもしんない。
自然体で健やかに生き暮らせる分だけ。
コレが一番適量なんだろうな。
いい映画でした。
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