Gonzalo Rubalcaba

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先日11月24日に『すみだトリフォニーホール』というところで
このゴンサロ・ルバルカバのコンサートがあって
それに行ってきたのですけども
ま~、すごかったわ。本当にすごかった。

んで、何種類か会場で売られていたアルバムを買うって~と
漏れなく本人のサインをもらえるって言うもんだから
貧乏だってのに買ってきたのよ、コレを。
ずっとアマゾンの『ウィッシュリスト』に入れっぱなしだったコレを。

芸暦は結構長くなってきたゴンサロたんで
よくよく調べてみると
結構沢山のアルバムを出してらっしゃる模様。

ですが私は
例によってジャズは好きとは言えど
付け焼刃的な・・・ミーハー根性丸出しの・・・
なんも意味がわかっていない人ですので
選ぼうにもジャッジポイント。みたいなものがまるでなく

それがないって~と
本当にどれをかっていいかまるでわからないわけですが
このアルバムは邦題だと『ロマンティック』となってまして

私のようなにわかジャズファンであっても
きっとわかりやすいのではないか?というのと
これはさすがの私でもわかるっていう
コルトレーンの同名タイトルのアルバムが好きであるというのとで
ただそれだけの理由で『いつか買おう』と思い込んでしたもの。

それにしても
トリフォニーホールはねえ・・・
とっても綺麗で素晴らしいホールだったの。

で~っかい本物のパイプオルガンなんかが
壮大な感じでドーン!とまん前にあって
新しいもんだからとっても清潔で品があって。

そのホールに、どん。と置かれた一台のピアノ。
そこに、つつつ・・・と歩いて出てきて
つ、と座って
いきなり弾き始めたわけですが

とにかくねえ・・・。
意味がわからなかったのよ、本当に意味がわからないの。

音楽に精通している
一緒に行ったGREE友の女子は
『音が完結しないじゃない?』という言い方をしていたけど
本当にそんな感じで。

私たちが生きてきて
今まで聞いてきた『音楽』とされている記憶の音辞典の中に
あのような音、あのような音階はないのです。まるで。

リズムやメロディー、ビートもなければ
ヘタすると音楽じゃない。みたいな感じ。

けれどもあのピアノの音は
それこそ『初めての音』って言ってもいいくらいの
素晴らしく美しい音色で。

ホールの作りの良さってのもあったかもしれないし
グランドピアノの質の良さもあったかもなのだけど
あの音を聞いて感動しない人は
ちょっと可哀想ってことになるのではないかな。

よく、我らがプリンスが
ぎゅわ~ん!とギターをかき鳴らして
その、ぎゅわ~ん・・わ~ん・・わ~ん・・わ~ん・・・っていう
音の響きを聞かせる時があるでしょう??

あんな感じで
ピアノの音の、ぱ~ん!・・・ん~・・ん~・・ん~・・っていう
その響きを味わえ!みたいなのがすごかった。

改めてピアノってのも
弦を沢山張り詰めている
その弦の響きなのだよな・・と言うのを
実感させられた感じ。

あと
例えば今年の2月に行った
スティービー・ワンダーも言わばピアノの人ですけども
彼のはま~・・・電子ピアノですので違うんだろうけど
なんちゅうのかな
ピアノの音、ソウルみたいのがまるで違ったのね。

スティービーはもう
それこそテーマが『愛』って感じなのに対して
ゴンサロたんのピアノは『言葉』って感じで
彼の経験してきたこと
見てきたこと
感じてきたことなどの物語なのね。

歌詞なんてないし
メロディーすらないって言うのに物語だと感じさせるのは
そこに彼の魂だけしかない気がしたから。

私たちは言葉と言うものを持っていて
だからつい頭の中で、例えば
ビックリしたら『わ!』と言葉を思い浮かべてると思うの。
でも本当の感情っていうのは
言葉ではない『何か』じゃない?
でも無意識に『わ!』とか言っちゃうし、頭に浮かべちゃうの。

それが
ゴンサロたんの場合は
『ぽ~ん!』とか言うピアノの音なんじゃないかな。と。

ビックリした時も
悲しいの時も、嬉しいの時も
『わ!』とか『ううう・・・』とか『ワーイワーイ』とかじゃなくて
ピアノの音なんじゃないかなって
そんな感じがしたのです。

だって、それくらいメロディーがないの。
言葉には基本的にメロディーはなくて
あくまでも音だったりイントネーションと言う
音の抑揚だけじゃない??
そんな感じだったのです。

だから
私の中にない言語だけで
ず~っと物語を語られていました。
みたいな
そんな感じがしたのです。

すごかったなあ。
ピアノで物語を語る男ってすごいです。
何度も、わからないもんだから
魂がどっかに旅立っちゃうのw
すっと、落ちちゃうって言うかw

で、慌てて戻ってくるのだけど
それはつまらないから眠ってしまうと言うのではなくて
わからなすぎて(またはすごすぎて)
頭が一瞬シャットダウンしちゃうみたいな感じでねw

でも

何かすごいものは感じてしまうのどうしても。
だから戻ってくるのだけど
気合入れて聞いていないと、どっかいってしまうの。
すごかったな~とにかく。

それに比べると
買ってきたこのアルバムや
既に持っている『ベスト・オブ・ゴンサロルバルカバ』は
メロディーもあるしビートもあるし
流れもリズムもあるから聞きやすいの。
すごさは残しつつ聞きやすい感じね。

このアルバム中では
あのビートルズナンバーで私が最も愛している
『Here, There And Everywhere』が聞けるのだけれども
ま~素晴らしいですよ。ほんとに。

つっても
あまりに心地好すぎて眠ってしまうから
大して聞けてないって言ってもいいのですけどもww

何しろ思っていた以上に、まるでわからない
未知の音のシャワーを浴びまくって帰ってきた日から
何かしらこう、自分の中に昨今の私のテーマの1つであるところの
『身のほど』というのが
じわ~っとリアルに迫ってくるようになったのでした。

すごかったし、素晴らしい体験でした。

金銭面において
かなり無謀な行動となったのだけど
(チケットを取った初夏の時点ではこんなことになるとは思ってもみなかったもんで)
行ってよかったなと、本当に思ったのでした。

ゴンサロたんと私。

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